今から思うと、僕の対人恐怖症は大学1年の時に成熟されていったように思う。
少なくとも高校生のときは「友達が欲しい」という願望を持っていた。
ボッチになりたいとか、引きこもりになりたいなどとは微塵も思ってなかった。
一人が楽だと真剣に思うようになったのは、大学に入ってからだ。
僕のコミュ障体験において、特に関連深いのが「学食」である。
初めての学食
大学1年の前期。
初めての英語の授業で3人と知り合った。
みんなまだ友達少ないようで、「とりあえず席が近い人と知り合っとくか」みたいな感じで、その3人と学食に行くことになった。
ほぼ初対面の4人。
僕以外の3人は、多少ギクシャクしながらもまあまあ盛り上がってた。
しかし僕一人だけ明らかに浮いていた。
というか一切会話に参加できず、最後まで黙って下向いて食べてた。
明らかに、僕の沈黙が空気を悪くしてる自覚はあったけど、何か喋ろうにも1つも言葉が出てこない。
何か自分から話題を振ろうにも、ただの世間話レベルの話題すら1つも絞り出せない
かといって、彼らの話題に合いの手を入れることもできない。
10分ぐらい、ずっと言葉を探してたけど無理だった。(たとえ言葉が見つかっても、喋るタイミングを掴めないだろうから意味ないけど。)
ちなみに、このころに「コミュ障」という言葉は今ほど普及しておらず、僕も知らなかった。
なので自分を「コミュ障」というカテゴリに当てはめて納得することもできず、ただただ「自分は一体何なんだ?」という不安だけが募っていた...。
さすがにずっと黙ってた奴が、いきなり喋り出しても気味が悪いので、しばらくしてからは考えるの止めた。
それからずっと下向いてご飯を食べていた。
早く食べ終わるとやることがなくなり、うつむいて座っているだけの状態になった。
そうなると、ますます気まずさが圧し掛かってくる。
「食べ終わったなら消えてくれ」という、彼らの心の声が聞こえてくるような気がした。
(そこまでいかなくても、間違いなく僕の存在がストレスにはなっていただろう。)
しかしここで一人「じゃあね!」と立ち去る勇気もなく、最後まで黙って席に座って、皿についた油を箸でいじってた。
あの濃密な気まずさ体験は二度としたくない。
その後
これだけでは終わらない。
その知り合い3人には、完全に「気まずい奴」と認識されただろうが、まだ大学1年の前期は始まったばかり。
これから半年間、週2回も同じ授業で顔を合わさなければならない。
次の授業の後、僕を昼食に誘うかどうかで困ってる彼らの空気がビンビン伝わってきた。
また英語以外にも、大講堂で彼らと同じ授業を取っていた。
しかし彼らと一緒には受けたくなかった。
かといって変に避けるのも気まずい。
英語の授業でますます顔を合わせ辛くなる。
また、この頃はまだ大学生活に淡い期待を抱いていたので、未だにぼっちの自分を受け入れられずにいた。
中高生のころは、自分に友達ができなかったり上手く話せなかったりするのは、相性や環境が悪いせいだと本気で思っていた。
だから新しい環境になればチャンスはあると、割と本気で考えていたのだ。
ぼっちで授業を受けている姿を、知り合いに見られるのは絶対に避けたかった。
僕はそんなキャラにはなりたくなかった。
なので彼らに見つからないように、隅の席で身を低くして授業を受けていた。
そんな感じで、大学1年の前期は過ぎていった。
ゼミの教授と二人きりの昼食
大学3回生のときに所属していたゼミでも、僕は完全に孤立していた。
何もしゃべらない、誰とも仲良くしない(できない)。
そんな僕を心配してか、ゼミの教授(女性)が「二人で昼食に行こう」と誘ってくれた。
当然、気まずくなるのが分かりきっていたので、できれば行きたくなかった。
しかしその場で上手く断るすべも分からず、断る勇気もなかったので、誘われるまま食べに行くことに。
もしかしたら良い感じの食事会になるかもしれない、という根拠のない願望もあった。
教授は「○○君とデート!!」などと盛り上げてくださったが、予想通り学食までの移動の間に話題が尽きた。
教授「・・・・・・・」
僕「・・・・・・」
気まずい沈黙が続いた。
まさか教授も、ここまで会話が続かないとは思っていなかったのだろう。
教授「ペラペラペラ・・・」
僕「はは...そんな。」
教授「ペラペラぺラ・・・」
僕「ああ~...」
教授「ペラペラペラ・・・だよね!?」
僕「ああ~...どうなんでしょうね...」
1つの話題が10秒で消費されていく。
僕ももうかなり焦っていた。
教授は凄く良い人だし、僕に気を使って誘ってくれたのに、このままでは不快な思いをさせてしまう。
何か喋らなければ...
しかし何も言葉が出てこない。
教授「・・・・・・・」
そのままほとんど会話もなく、ほぼ無言で昼食をいただいた。
食べながらときどき話を振ってきてくれたが、どれも僕が上手く返せなくて会話が続かなかった。
はは...
はあ...
そうなんですか...
は~...
なるほど...
ああ~確かに...
え~っと...
分かりません...
うーん...
僕が発した言葉のレパートリーはこれぐらい。
終始お通夜のような空気が漂っていた。
教授もさすがに笑顔を保てなくなったようで、暗い顔で呟くように話すようになった。
帰りのエレベータ内では、2人で黙って階数表示を見つめていた。
エレベータが教授の研究室の階につくと、彼女は僕のほうを一切見ずに、小さな声で「お疲れ様...」と言い、早足で逃げるように去っていった。
コメント
全く僕と一緒ですね!ビックリしました!思考回路は99.8パーはおんなじです!ここまで同じな人初めて見ました笑!僕もコミュ障で対人恐怖症でインキャでぼっちです21歳です。
何も話せなくなっちゃうとかそうゆうのは自分はあんまりないんですけど、他の思考回路は全く僕と一緒です!「次の授業の後、僕を昼食に誘うかどうかで困ってる彼らの空気がビンビン伝わってきた」とかまるで僕と同じ思考回路です!ビックリしました笑
後、この記事じゃないんですけどバイトの話の時にお母さんとその娘とイエティさんで神社のなんかをやってて周りは話してるのに自分たちだけ会話が弾まなくて途切れちゃう。で、1日が終わったあと周りはまだ話してるのに自分のところの組だけそそくさと帰っちゃってちょっと悲しくなったってゆうところまるで僕と一緒ですすごくビックリしました!
教授との会話の最中の話が続かないってゆうあの精神的にキッツい感じ、めっちゃわかります
スミマセンなんかこっちばっかりテンション上がっちゃって!笑
コミュ障の苦手なことわかってるんでこのコメは無視して大丈夫ですよ!ってゆうか無視して下さい!笑
趣味、嗜好を知らない相手や合わない相手と話すのは誰でも苦手なんでしょうね。僕は趣味が合う友人となら辛うじて会話が成立するのですが、家族や親戚とは全く話せません。