PL保険に加入してきた 輸入ビジネスの大事な保険

今更ながらPL保険に加入した。損害賠償に関する保険だ。

商品が原因で事故がおきた場合、製造者(メーカー)がその責任を問われる。
しかし輸入品の場合、消費者が海外メーカーに損害賠償を請求することは難しい。

そのため輸入品に関しては、輸入者がメーカの代わりに責任を問われる可能性があるのだ。

輸入した商品が発火して、使用者が怪我をした。家が燃えた。命を落とした。
運が悪ければ、とんでもない額の賠償責任が発生するかもしれない。

そのための保険がPL保険というものだ。

まあ僕の場合、特に危険な商品は扱っていないので必要ないかもしれないが、とりあえず安心感を得るために入っておくことにした。

ネットで調べていると、

①商工会で加入
②保険代理店で加入

の2パターンあると書いてあった。

商工会経由で入ると保険料が安くなるらしい。
しかし商工会の会員になると保険料以外にも会費を取られるので、保険代理店で加入することにした。

保険屋を探す

しかしPL保険って、どこの保険会社でも扱っているものなのだろうか?
そもそも保険会社のPL保険は、商工会で提供されているものと同じものなのだろうか?

少し調べてみると、PL保険にも色々な種類があるようだった。
とりあえず、まずはどの保険会社にするか決めなければ。

調べてみると「三井住友海上火災保険」がPL保険を扱っていた。
商工会とも提携しているので、おそらく同じ内容の保険だろう。

代理店を調べてみると、市内に10件ほどあった。

僕は電話が苦手なので、まずは家の近くの代理店数件にメールで連絡。
しかし何日たっても返事が来ない。やっぱ電話しないとダメか。

商工会に連絡

なかなか電話する勇気が持てず、「明日にしよう」を繰り返して2カ月ぐらいが経過した。

もう腹くくるか!
なんとなく保険会社より商工会のほうが電話しやすいので、商工会で入ることにした。
余計な会費がかかって多少コストが高くなるけど、まあいいや。(ヤククソ)

というわけで商工会に電話。

僕「すいません。商工会でPL保険に入れると聞いたのですが!」
係員「お待ちくださいね・・・えと。いつも使ってる保険屋さんとかありますか?」
僕「ええ!?...と...いえ...特に...」
係員「何かご自身で入られてるのとか・・・」

・・・事前にシュミレーションしていない予想外の質問。
僕、何か保険に入ってたっけ...?

国民健康保険に入ってるけど、そういうのじゃないよね?

多分何か入ってると思うんだけど、親にまかせっきりだから把握してない...。
かといって「分かりません」と言うのは恥ずかしいので、「ない」と答えてしまった。

僕「いえ...ないですねぇぇ...」
係員「そうですか。保険屋さんに商工会員だと言えば割引してもらえるということでして。」
僕「?あ、はい...」

なんか思ってたのと違うぞ。
商工会で入れるんじゃなかったのか...?

係員「どこの保険屋さんに連絡すればいいのか?ということでしょうかね?」
僕「あ、はい...(??)」
係員「少々お待ちください。」
・・・

係員「お待たせしました。この辺だと○○事務所さんで、電話番号がベラベラベラベラ」
僕「・・・・ありがとうございます。」

ええ...。

結局、事前に調べたところと同じ代理店の番号を教えられただけだった。
振り出しに戻った。

ネットで調べたら「商工会で入れる」って言ってるサイトがたくさん出てくるんだけど、地域によって違うのだろうか?

保険代理店に電話

商工会に電話した勢いで、続けて保険代理店にも電話。

僕「PL保険に入りたいのですが。」
係員「商工会に加入されていますか?」
僕「いえ...。」
係員「どこかの組合に所属されてますか?」
僕「いえ...。」
係員「すいません。少々お待ちください。」
僕「はい。」

嫌な予感。

係員「お待たせしました。PL保険に入られるには商工会などの会員番号が必要でして・・」
僕「あっ...」
係員「会員でなければ加入できないことになってまして。」
僕「あっ、分かりました。あっじゃあ会員あの、商工会なってから、また...」
係員「すいません。よろしくお願いします。」

結局商工会に加入しなきゃならないのか。

ネットで調べると、商工会員じゃないのにPL保険に入ってる人もいるようだけど。
これも地域によるのだろうか?僕の地域はハズレ?

というわけでまた商工会に電話...しようかと思ったけど止めた。
何でPL保険に入るだけなのに、商工会の高い会費を払わなくちゃならないんだ...

ここまでが去年の10月ごろの話。

それから数か月後

結局どこにも電話をかける気が失せてしまい、そのまま数か月ほったらかしにしていた。
コミュ障にとって、電話をかけるって結構大きなイベントなのだ。

で、今週やっと腹をくくって電話をかけることができた。

市内の保険代理店は商工会員だけしか加入させてくれないと思うので、隣の市の保険代理店に電話することにした。

必要そうな情報や、使いそうなセリフを事前に紙に書いておき、準備は万端。

プルルルル。。。。ガチャ

シーン......

あれ?電波が悪い?…..

受付「...し......もしもし!?」
僕「あっPLホケンニカニュシタインデスガトリアツカテイマスデショウカ!」

めちゃくちゃ早口になってしまった...ああ恥ずかしい...

事前に何度もシミュレーションしたのに、「電波が悪い」というトラブル1つでこんなに焦ってしまうとは。
自分の対人能力のヤバさを久々に思い出してしまった。やっぱりもっと人と関わらないとダメかな...

受付「もう一度お願いします」
僕「えと、ピーエル!保険にぃ加入したいと思っているんですけどぉ。取り扱っておりますか?」

ゆっくり話そうとしたら、必要以上に強くゆっくりとした語調になってしまった。
絶対変な客だと思われただろう...

受付「PL保険は取り扱ってます。」
僕「...あっ加入したいんですけど。どう、どう、すれば、いいですか?」
受付「担当に変わります。」
僕「はい」
...

担当「はいもしもし」
僕「あ...はい」
担当「...あっ変わりましたよ。担当の○○です」
僕「あっPL保険に加入したいのですが...」
担当「はい。」
僕「...えーと。どうすればいいですか?」
担当「PL保険の場合、職種とあと年間の売上が情報として必要になるんですがぁ。教えていただけますか?」
僕「あっ小売業で、輸入品を扱ってまして...」
担当「??もう一回いいですか?何を扱って...」
僕「あっ輸入品です…海外とかから△△とか××とかを仕入れてます。」
担当「△△とか××ですね。」
僕「それで去年の年商が、せんはっぴゃく...えと...1870万です。」
担当「ありがとうございます。それで支払限度額はどうされますか?」
僕「支払ぃ...えと...」
担当「3千万、5千万、1億とか色々選べますけど...今この3つでお見積されますか?」
僕「あっ...??...そぉうですね......それで。お願いします。」
担当「分かりました。それでは見積もりがすみましたら、また折り返しご連絡させていただきます。」
僕「はい。お願いします。」

ガチャ

...えーと。どうなんだろう。限度額1億で足りるのだろうか?

限度額というのは、賠償請求されたときに保険会社から支払ってもらえる額の上限のこと。
当然多いほうが安心。

念のために2億とか3億でも見積もってもらったほうがよかったかもしれない。
どうせ保険料はそんなに高くならないだろうし。

他の人はどのぐらいにしてるんだろう。まあいいや。
わりと落ち着いて話せたのでよかった。

10分ぐらいで折り返し電話がかかってきた。

担当「お世話になっております。○○です。」
僕「あっはい。ありがとうございます。」
担当「見積もりのほう終わりまして、保険料のほうですが、PL保険の最低保険料というのがありまして、それが年間5000円で」
僕「はい。」
担当「それで今回のお見積りでは、3千万、5千万、1億、全て5000円に収まりました。」
僕「あっ!そうですか」
担当「...どうされますか?」
僕「えと...その支払限度......」
担当「はい」
僕「えぇー...と。その1億を超える...賠償額って1億を超えたりすることって、あるんですか?」
担当「...そぉうですね。二人とか亡くなられたりしたら、そういうことがある可能性もあります。」
僕「超えることはそんなにない感じですかね...」
担当「超えることはあまりないですし...十分かと思います...」
僕「あっ...じゃあそれでお願いします。」

本当は2億円と3億円も見積もってもらいたかった。
しかし年間たった5000円の安い保険のために、そんな手間をかけさせてしまうのも悪いと思ったので、やめておいた。
ちょっと心配だったけど。

担当「一度店舗に来ていただきたいのですが、いつ頃なら大丈夫でしょうか?」
僕「え...と。今週...えっと。じゃあ明日ぁぁ...で」
担当「明日で。何時ごろ来られますか?」
僕「え...と。えー。じゃあ昼ぅの2時ごろに。」
担当「2時ですね。分かりました。あとその際にですね、売上が確認できる書類をお持ちください。」
僕「あはい。分かりました。ありがとうございます」
担当「ありがとうございます。失礼します。」

店舗まで行ってきた

次の日、保険屋さんの店舗まで行ってきた。

僕「あの、すいすいません。あの」
担当「あっこちらへどうぞ」
僕「今日の2時に...お約束していたものですが。」
担当「あはい。こちらへどうぞ。」

まずは売上の証明として、前年度の決算書を提出。そのあと見積もりの話へ。

支払限度額1億円じゃ不安だったので、2億円と3億円も見積もりしてほしいと頼んだら、その場ですぐにやってくれた。
すぐに算出できるパソコンのソフトがあるみたいだった。

その結果、1億円でも3億円でも保険料は変わらず年5000円だということが判明。

というか3億円でも本来の保険料は2600円ぐらいで、最低保険料制度のために5000円になってるだけだった。

というわけで限度額は3億円にしてもらった。(3億円がマックスみたい)

扱っている商品の種類も聞かれた。

とりあえず代表的な商品をいくつか伝えた。
しかし扱っている商品種類が多すぎて、全てを伝えることは難しい。

なので「他にもかなり色々と扱ってるんですが...」って言ったら、「じゃあ『など』って書いときますね。これで大丈夫です。」とのこと。

結構適当な感じだった。

保険料5000円は、その場でクレジットカード払い。

保険の適用も、その日からスタート。
というわけでたった2日で保険に加入できた。

もっと面倒な手続きがあると思ったけど、かなりあっさりと終わった。

担当の人もかなり雰囲気の良い方で、僕もそれほど緊張せずに対応できた。

まあ何はともあれ、無事に保険に加入できて一件落着。
輸入やっててまだPL保険に加入してない方は、一度検討してみてはどうだろうか。

保険料めちゃくちゃ安いし。
電話して見積もり→翌日加入。
と速攻で加入できる。

必要なものは「売上を証明できる書類」だけ。

確定申告をやったことがなくて売上を証明する書類がない方でも、「今年度の予想売上」を示せば加入できるとネットで見たことがある。

事故なんて起きることはまずないだろうけど、念のため入っておくと安心できるのでおススメ。

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